次世代型リサイクルシステムの基本方針

万全の環境保全対策

ダイオキシン類を発生させないためには、ダイオキシン類を分解すること、処理過程で再合成させないことがポイントです。
約1,200℃の高温反応炉の中で2秒以上滞留させ、ダイオキシン類はもちろん、その前駆体となる化合物を極限まで分解、ガスを改質します。また独自のショック・クーリングと呼ばれる急速冷却過程で再合成そのものを抑制します。これにより従来技術では困難なダイオキシン類排出基準値 0.01ng-TEQ/m3Nを実現しています(国基準0.1ng-TEQ/m3N)。
更に高度なガス精製技術を駆使することで窒素酸化物、硫黄酸化物等についても法律規制値を十分にクリアしています。

高速反応炉・急冷塔

 

施設の信頼性と安全性の確保

当方式の要素技術(ごみの脱ガス、高温溶融、ガス発電、水処理など)は長年にわたる工業技術の蓄積であり、十分な実績に裏打ちされたものです。
また、施設の運転管理には最新鋭のコンピュータシステムを採用するとともに操業のあらゆる情報がわかるようにセンサーを万全に設置し、安全装置の多重化を図っています。

 

副産物、エネルギーの全量再利用

埋め立て処分する飛灰がなく、副産物の全量再利用が可能です。
従来技術では、燃焼ガス中のダイオキシン類や鉛などの重金属をバグフィルタで飛灰として捕捉していましたが、高温反応炉でガス化改質して回収したガスは、急速冷却・洗浄され、飛灰源物質(ダスト・溶融塩・重金属・塩素など)は水処理側に移行します。水処理では、飛灰源物質を副産物として分離回収します。そのため埋立処分費が不要となり、ごみ処理ライフサイクルコストが低減されます。

高速反応炉・急冷塔

 

ガスエンジン・ガス焚きボイラ

時代に即した発電余熱利用システム

当方式では回収されたクリーンな精製ガスを燃料としてガスエンジンによる発電を行い、電力は場内で利用されます。その際発生した熱についても余熱利用施設に供給することでコジェネレーションシステムを構築しています。